歌舞伎オンデマンド 新・水滸伝 

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歌舞伎オンデマンドで「新・水滸伝」を観た。歌舞伎美人での上演時間は、6:00-7:15 1時間15分、7:45-9:05 1時間20分、合計2時間35分で、配信は2時間37分だった。

配役は、林冲に中村隼人さん、お夜叉に中村壱太郎さん、李逵(りき)に中村福之助さん、張進に中村歌之助さん、彭玘(ほうき)に市川團子さん、祝彪(しゅくひょう)に市川青虎さん、燕青(えんせい)に市川寿猿さん、時遷(じせん)に嘉島典俊さん、姫虎に市川笑三郎さん、青華に市川笑也さん、王英(おうえい)に市川猿弥さん、高俅(こうきゅう)に浅野和之さん、公孫勝(こうそんしょう)に市川門之助さん、晁蓋(ちょうがい)に市川中車さん、魯智深に松本幸四郎さん。

つい先日千穐楽を迎えた南座での公演を観ているため、演出の違いなどを楽しみながら観た。

歌舞伎座は舞台の間口91尺(27.57m)、高さ21尺(6.36m)、奥行11間(20m)、南座は間口10間(18.18m)、高さ24尺(7.27m)、奥行46.7尺(14.15m)(1間=6尺=1.818m、1尺=30.3cm)と舞台の大きさが違う。横に長い歌舞伎座と、コンパクトにまとまっている南座では、大道具のサイズはもちろん、舞台での立ち位置、録音された音楽に合わせての移動距離も変わってくる。また、奈落の深さや動線も関係しているのだろうけれど、南座ではすっぽんからの登場が減っていた。歌舞伎座では梁山泊の女たちが灯篭を持って踊っていたが、南座は姫虎、青華、お夜叉の三人の踊りに変更されていた。逆に、猿弥さんと壱太郎さんが客席通路を通っての登場や、笑三郎さんの客席での芝居は南座だけだったのか。

最大の違いは、終盤で登場する幸四郎さんの魯智深。配役の都合上なのか、南座では魯智深は登場しなかった。歌舞伎座では魯智深の幸四郎さんが言う「どでかい帆を張る船はなぁ、逆風でも前に進むんだ」の台詞を、南座では一幕目終わり梁山泊の歌のところで晁蓋の中車さんが言った。梁山泊の仲間の結束を現わす意味では、晁蓋が言う方がしっくりきた。そして、猿翁さんの訃報の後で観た南座の舞台では、この台詞が一層の重みを増していた。

実際に舞台を観たこともあるけれど、歌舞伎座より南座の方が良かったと思う。

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