歌舞伎オンデマンド 勧進帳

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歌舞伎オンデマンドで「勧進帳」のA日程・B日程の両方を観た。歌舞伎美人での上演時間は12:08-1:18 1時間10分で、配信の方はA日程が1時間13分、B日程が1時間15分だった。

配役は、A日程の武蔵坊弁慶が松本白鸚さん、富樫左衛門が松本幸四郎さん、B日程の武蔵坊弁慶が松本幸四郎さん、富樫左衛門が尾上松也さん。A日程・B日程共通で、亀井六郎に大谷友右衛門さん、片岡八郎に市川高麗蔵さん、駿河次郎に大谷廣太郎さん、常陸坊海尊に松本錦吾さん、源義経に中村雀右衛門さん。

A日程で弁慶を演じる白鸚さんは78歳で、本興行最年長とのこと。ダイナミックさはないものの、歌うような台詞回しに老練の動きで、貫禄を見せつけていた。舞台奥で吸っている酸素缶の音が聞こえてきたり、肩で息をする姿に、命を削りながら弁慶を演じているのかと思いながら配信を観ていた。

B日程の幸四郎さんの弁慶はダイナミックで気迫あふれるものだった。しかし、幸四郎さんは弁慶より富樫の方が合っているように思う。松也さんの富樫は凛々しく正義感にあふれていて良かった。

弁慶の幸四郎さんと富樫の松也さんの実年齢がそれほど離れていないこともあってか、山伏問答は緊迫感に満ち満ちて迫力あるものだった。親子で弁慶と富樫だと、先入観もあるけれど、親の貫禄に子が負けているように見えてしまう。

A日程・B日程両方の配信を観て、「勧進帳」は弁慶を勤める役者さんの演技だけでなく、弁慶と富樫の組み合わせの妙も楽しむ演目であることを再確認した。

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