説経 小栗判官 

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南座の「新版 オグリ」の配信を観て小栗判官に興味をもったので、何か本はないかとアマゾンで検索してみたところ、梅原猛先生の戯曲集

をはじめ、何冊か見つかった。しかし、電子書籍となると殆どなく、梅原先生の戯曲集というわけにもいかず、手ごろな値段の

にしたが、これが正解だった。

配信映像を観てストーリーは分かっているうえに、漫画なので読みやすい。小栗判官が深泥池の大蛇と契ったことや、小栗判官が商人を介して照手姫に文を交わし強引に婿になったため横山に殺されたこと、青墓のよろづ屋で働いていた小萩(照手姫)が千手観音の守護を得ていたこと、小萩は3日ではなく5日の休暇をもらっていたこと、多くの人の手によって餓鬼阿弥(小栗判官)は土車で紀州までたどりついたものの、熊野・湯の峰温泉への最後の難所は山伏が背負うかごで行ったことなど、芝居で省かれた箇所や変更された箇所など違いが分かっておもしろい。

説経では目も耳も口も不自由なおどろおどろしい姿の餓鬼阿弥となっているが、「新版 オグリ」では餓鬼病としている。”餓鬼阿弥(がきあみ)”と”餓鬼病(がきやみ)”。音が似ているので、昔からの伝承の間に両方使われるようになったのだろう。(些細なことにはこだわらない)。

「新版 オグリ」の配信は19日で終わる。もとの説経との違いを念頭に置きながら、もう一度観ておこう。

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