歌舞伎オンデマンドで「新版歌祭文(しんぱんうたざいもん) 野崎村」を観た。歌舞伎美人での上演時間は、11:00-12:15 1時間15分で、配信は1時間14分だった。
配役は、久作娘お光に中村鶴松さん、丁稚久松に中村七之助さん、油屋娘お染に中村児太郎さん、百姓久作に坂東彌十郎さん、後家お常に中村東蔵さん。
「新版歌祭文」は、江戸時代に大坂で起きたお染と久松の心中事件をもとに人形浄瑠璃として上演され、後に歌舞伎に移された。これまで七之助さんはお染やお光を演じていたけれど、今回、七之助さんは久松、そして、鶴松さんが初役でお光を勤める。また、お染は七之助さんのいとこの児太郎さんで、十八世中村勘三郎さんの追善に相応しい、縁の花形役者さんたちが主要な役を勤めるものとなった。
鶴松さんのお光は、きびきびとした働き者。対する児太郎さんのお染は、大店のお嬢様らしいおっとりとした感じが良く出ている。年齢の近い若い役者さん同士ということもあってか、久松を巡る恋のバトルがリアルに見える。それにしても、歌舞伎に出てくるお嬢様は恋に対して積極的で大胆だ。
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