歌舞伎オンデマンドで「寿曽我対面」を観た。歌舞伎美人での上演時間は、2:30-3:13 43分で、配信も同じだった。
配役は、工藤左衛門祐経に尾上菊五郎さん、曽我五郎時致に坂東巳之助さん、曽我十郎祐成に中村時蔵さん、小林朝比奈に尾上松緑さん、八幡三郎に坂東彦三郎さん、梶原平次景高に坂東亀蔵さん、化粧坂少将に中村梅枝さん、秦野四郎に中村萬太郎さん、近江小藤太に河原崎権十郎さん、梶原平蔵景時に市川團藏さん、大磯の虎に中村雀右衛門さん、鬼王新左衛門に市川左團次さん、そして、後見に坂東秀調さん。
十世坂東三津五郎七回忌追善狂言ということで、息子の巳之助さんが五郎、いとこの秀調さんが裃後見を勤めた。もう七回忌、月日が経つのは早い。
定式幕が開くと、舞台には浅葱幕がかかっている。そして、浅葱幕が振り落とされると、菊五郎さんの工藤祐経が上手の高座に既に座っている。上演時間の関係上、この演出になったのだろうか。今回は秦野四郎も登場し、東京の役者さんたちなのに、後ろのふすまが開けられて富士山が見える上方の演出になっていて、いつもとは少々違う対面だった。
菊五郎さんの祐経は、さすがの貫禄。雀右衛門さんの大磯の虎、梅枝さんの化粧坂少将は美しい姿だった。松緑さんの朝比奈が意外とはまっていて驚いた。
巳之助さんは五郎初役とのことだったが、そのことを全く感じさせない堂々としたものだった。このコロナ禍でも、確実に実力をつけているように思う。2019年6月南座での NARUTO 以降、巳之助さんを実際の舞台で観ていないので、2022年3月南座花形歌舞伎が楽しみになってきた。
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