歌舞伎特選DVDコレクション49 五重塔

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「歌舞伎特選DVDコレクション」49号は「五重塔」で、平成21年(2009年)7月に歌舞伎座で行われた公演が収録されている。本編78分。音声ガイドは収録されていない。

大工十兵衛に中村勘太郎(現・勘九郎)さん、お浪に市川春猿(現・河合雪之丞)さん、お吉に上村吉弥さん、用人為右衛門に市川寿猿さん、大工清吉に坂東巳之助さん、朗円上人に片岡市蔵さん、大工源太に中村獅童さんの配役。

幸田露伴の「五重塔」を原作とした作品で、「ぢいさんばあさん」などを手掛けた宇野信夫の脚本による上演は、昭和58年(1983年)4月歌舞伎座以来、26年ぶりだった。

今から12年前の2009年、20代から30代の若手主体の配役での上演だが、腕はあるものの不器用な性格の十兵衛に勘太郎さん、また、腕利きの親方で頼りになる源太に獅童さんという配役が絶妙だった。(獅童さんは、「瞼の母」の忠太郎のような兄貴分の役が似合っている)。

白塗りをしていない春猿さんというのも、貴重なもの。これまで観てきた春猿さんは白塗りの綺麗な姿だったので、庶民の女房姿に少々驚いたけれど、意外と良かった。

原作は青空文庫に収録されている。

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