歌舞伎オンデマンドで「京鹿子娘道成寺」を観た。歌舞伎美人での上演時間は 6:49-7:39 50分で、配信は白拍子花子が中村壱太郎さんの方は53分、尾上右近さんの方は51分だった。
出演は、白拍子花子に中村壱太郎さん(2日~14日)/尾上右近さん(15日~27日)、所化に大谷廣太郎さん、所化に中村玉太郎さん。
今回の娘道成寺は、白拍子花子を公演期間前半に壱太郎さん、後半に尾上右近さんが演じるダブルキャストで、鐘供養の場のみ。配信はどちらも観たけれど、壱太郎さんと右近さんで何か所か異なるところがあるのが分かった。違いが分かりやすかったのが、終盤の紺地の着物から白地に墨染の桜の衣装に変わるところ。壱太郎さんは普通に引き抜き、右近さんが蛇が脱皮するように紺地の着物をするりと脱いでいく。最後、鐘に登るところも違う。壱太郎さんは赤い消し幕を使い、上半身は鱗模様の着物に登場時の赤い着物を羽織って鐘に登って着物を取るが、右近さんは墨染の桜のままで鐘に登る。そうだった、冒頭に手にした中啓の柄も違っていて、壱太郎さんが火炎太鼓、右近さんが紅白の牡丹だった。細かいところの違いはまだあるのだろう。
壱太郎さんと右近さんの負担が大きいかもしれないけれど、南座の三月花形歌舞伎で家の型の違いを含めて解説付きで上演してほしい。
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