歌舞伎オンデマンドで「神明恵和合取組(かみのめぐみわごうのとりくみ) め組の喧嘩」を観た。歌舞伎美人での上演時間は、5:25-7:22 1時間57分で、配信は1時間55分だった。
配役は、め組辰五郎に市川團十郎さん、女房お仲に中村雀右衛門さん、江戸座喜太郎に河原崎権十郎さん、四ツ車大八に市川右團次さん、九竜山浪右衛門に市川男女蔵さん、背高の竹に中村歌昇さん、おもちゃの文次に中村種之助さん、山門の仙太に市川新之助さん、島崎楼抱おさき/三ツ星半次に大谷廣松さん、芝浦の銀蔵に市川男寅さん、御成門の鶴吉に中村玉太郎さん、左利の芳松に市村橘太郎さん、柴井町藤松に市川九團次さん、露月町亀右衛門に片岡市蔵さん、三池八右衛門に市川齊入さん、葉山九郎次に市村家橘さん、喜三郎女房おいのに市村萬次郎さん、炊出し喜三郎に中村又五郎さん、尾花屋女房おくらに中村魁春さん。
「め組の喧嘩」は島崎楼広間の場から上演されることが多いけれど、今回は島崎楼店先の場から始まっている。そして、これまたよく省略される焚出し喜三郎内の場も上演されているので、話の流れがつかみやすかった。
辰五郎の團十郎さんは目力はあるものの、親分の貫禄というか風格が少し足りないように思えた。四ツ車の右團次さんは、さすがに関取らしい貫禄があった。辰五郎女房お仲の雀右衛門さんは、気っ風の良い姉御。そして、辰五郎倅又八の子役さんが、台詞も動きも粋な江戸っ子になっていて素晴らしかった。喜三郎の又五郎さんは、顔役の重みがあった。出番は短いけれど、廣松さんは色っぽいおきさと若い鳶の半次の二役を勤めている。これからの活躍が楽しみな若手の一人だ。
この演目の最大の見どころは、鳶と力士の喧嘩。舞台で鳶たちの水杯ができるまで、コロナ前に戻ったということか。鳶の山崎咲十郎さんと、角力荒浪亀之助の市川左升さんの一騎打ちは見応えがあった。(咲十郎さんは40代後半、もっと若い役者さんに適任者はいなかったのか?)
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