国立オンライン劇場 三人吉三巴白浪

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2020年秋より国立劇場が「国立オンライン劇場」と称して文楽などの有料配信を行っているけれど、2021年2月19日より期間限定で12月に国立劇場で上演された歌舞伎も有料配信するようになった。視聴料は各部3000円と文楽公演の配信と同じ値段で、演目ごとに3300円の歌舞伎オンデマンドより安い。

その国立オンライン劇場で「三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)」を観た。国立劇場のサイトで案内されていた上演時間は、序幕 11:00-11:30、休憩30分間、二幕目・大詰 12:00-1:20 の1時間50分で、配信の方は1時間48分だった。

配役は、お嬢吉三に中村時蔵さん、お坊吉三に尾上松緑さん、堂守源次坊に坂東亀蔵さん、伝吉娘おとせに坂東新悟さん、手代十三郎に中村萬太郎さん、取手頭長沼六郎に中村松江さん、和尚吉三に中村芝翫さん。

お嬢吉三の「月も朧(おぼろ)に白魚(しらうお)の…」の台詞が有名な「三人吉三」は、人気演目で頻回に上演されている。が、どうしたことか、南座や松竹座といった関西の劇場ではめったに上演されることがなく、実際の舞台をまだ観ていない。過去にシネマ歌舞伎で上演された

を観ただけだったので、今回の国立劇場の配信は嬉しいものだった。

シネマ歌舞伎を観たのは随分と前のことだったので、おとせが和尚吉三の妹だったことや、お嬢吉三が実は八百屋お七だったといった細かいところはすっかり忘れていた。複雑に入り組んだ人間関係のため、最初に配信を観たときは話の筋を追うのがやっと。(配信では、イヤホンガイドもない)。頭の中で登場人物の関係性を整理し、2回目を観てようやく、「三人吉三」が良くできた芝居であることを理解した。

時蔵さん演じるお嬢吉三は美しく、松緑さん演じるお坊吉三は武家の出らしい凛々しさがあり、芝翫さん演じる和尚吉三は兄貴分の貫禄があった。また、新悟さん演じるおとせも儚さがあって良かった。

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