歌舞伎オンデマンドで「陰陽師」を観た。歌舞伎美人での上演時間は、大百足退治 12:21-12:46 25分、鉄輪 1:01-1:02 51分 合計 1時間16分で、配信も同じだった。レンタル料金は3300円だった。
まず「大百足退治」。配役は、藤原秀郷に尾上松緑さん、大蜈蚣の魂魄に坂東亀蔵さん、永薙姫に中村魁春さん。
幕が開くと、舞台上には浅葱幕。幕の前に4人の侍が登場しての埃鎮めが終わったかと思えば、いきなりの大薩摩。大薩摩は場と場の間に演奏されることが多いと思っていたので、初っ端からの大薩摩には驚いた。そして、唄の出だしが「あらしふく」。お芝居での嵐と、松緑さんの本名のあらしを掛けているのね。
浅葱幕が落とされて、大百足が現れる。足の役者さんが多くて、百足が長い。秀郷の松緑さんが大百足を退治して青龍の宝剣を取り返し、洞窟に閉じ込められていた永薙姫の魁春さんが出てきて、宝剣が姫の手に渡るという話。松緑さんの立ち廻りと引っ込みの六方を楽しむ演目だった。
次に「鉄輪」。配役は、安倍晴明に松本幸四郎さん、源博雅に中村勘九郎さん、徳子姫に中村壱太郎さん、呑天に大谷廣太郎さん、蜜夜に市川笑也さん、蜜魚に澤村宗之助さん、海老に澤村精四郎さん、青牙に市川青虎さん、暗妃に市川笑三郎さん、赤鬼に市川猿弥さん、藤原兼家に市川門之助さん、蜜虫に市川高麗蔵さん、蘆屋道満に松本白鸚さん。
兼家との恋に破れ、道満によって鬼と化した徳子姫。道満と晴明の式神たちのバトルの後、博雅の笛の音に人間の心を取り戻す徳子姫。1時間もない上演時間の中で、見どころが詰まった演目だった。徳子姫の壱太郎さんが怖かった。
夢枕獏さんの原作を読んでいたらもっと楽しめたのだろう。
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