歌舞伎オンデマンドで「摂州合邦辻」を観た。歌舞伎美人での上演時間は、11:00-12:20 1時間20分で、配信の方は1時間22分だった。文楽では観ているけれど、歌舞伎では馴染がない演目なので、イヤホンガイドweb講座(18分)がセットされている方をレンタルして料金は3700円だった。
配役は、玉手御前に尾上菊之助さん、俊徳丸に片岡愛之助さん、奴入平に中村萬太郎さん、浅香姫に中村米吉さん、母おとくに上村吉弥さん、合邦道心に中村歌六さん。
高安家のお家騒動を背景に、実の親子の玉手御前と合邦道心、継母と継子の関係になる玉手御前と俊徳丸という2組の親子の情愛が絡み合った物語。菊之助さんの玉手御前、前半は武家の奥方としての凛とした美しさが印象的。合邦道心に刺されてからは、瀕死の状態にありながら俊徳丸を救える喜びが良く出ていたように思う。歌六さんの合邦道心は武士の心と娘を思う心の葛藤がよくわかる、さすがの演技だった。萬太郎さんの奴入平、いろいろとやることがあるのね。
「摂州合邦辻」はその題名が現わしているように大阪の話なのだが(近鉄大阪線の俊徳道駅や高安駅)、関西での上演を歌舞伎公演データベースで調べてみると、本興行では2010年5月松竹座を最後に上演されていない。いつの日か、上方の劇場(松竹座か南座、大阪の話なので松竹座がより良い)で、上方の役者さんによる玉手御前を観てみたい。となると、中村壱太郎さんか片岡孝太郎さんか。どちらも実の親子で合邦道心と玉手御前ができそうだが、可能性があるのは成駒家になるな。
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