歌舞伎オンデマンドで「義経千本桜 すし屋」を観た。歌舞伎美人での上演時間は 5:20-7:00 1時間40分で、配信の方は1時間38分だった。
配役は、いがみの権太に中村芝翫さん、弥助実は三位中将維盛に中村時蔵さん、お里に中村梅枝さん、若葉の内侍に坂東新悟さん、弥左衛門女房お米に中村梅花さん、梶原平三景時に中村又五郎さん、鮓屋弥左衛門に中村歌六さん。
この演目では、定式幕が歌舞伎座の黒・柿・萌黄ではなく、中村屋独自の白・柿・黒だった。
最近よく上演される「義経千本桜」の「すし屋」だが、意外なことに芝翫さんはいがみの権太が初役とのこと。芝翫さんは江戸の役者さんなので、当然、音羽屋型で演じている。左の眉尻にほくろを描き、江戸の言葉をしゃべって威勢が良い。初役とは思えないはまり具合だが、ベテラン役者さんなら出来て当然なのだろう。
時蔵さんの弥助・維盛、歌六さんの弥左衛門は安定した演技。そして、梅枝さんのお里がはまっている。花形世代では一番合っているのではないだろうか。最近上演される「すし屋」では、決まってお米もしくはおくらを演じる梅花さんは、どの権太にも優しい母親。(重要な老け役を演じることができる女方さんが少ない…)。新悟さんは若葉の内侍を無難に演じていた。
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