歌舞伎オンデマンドで「鞘當」を観た。歌舞伎美人での上演時間は 11:00-11:21 21分で、配信も同じだった。
配役は、不破伴左衛門に尾上松緑さん、留女に市川猿之助さん(奇数日)/留男に市川中車さん(偶数日)、名古屋山三に松本幸四郎さん。
定式幕が開くと、そこは桜が満開の吉原仲之町。「助六」と同じように、鳥屋と舞台上手揚幕から茶屋廻りが登場して去っていった。程なく、黒地に雲と稲妻模様の着物を着た不破伴左衛門の松緑さんが鳥屋から、浅葱地で雨に濡れ燕模様の着物を着た名古屋山三の幸四郎さんが舞台上手揚幕から登場して、花道七三と舞台上手に分かれての割台詞となった。どちらも、いわゆる「ニン」に合った役。花外後方から、松緑さんと幸四郎さんを写した映像もあったけれど、実際の舞台を観るときは、あっちこっちときょろきょろしそうだ。
本舞台で、鞘が当たったのなんだのとひと悶着が起こる。「雲に稲妻」、「濡れ燕」って、台詞に入っていたのか。衣装にも意味がある。
両人が刀を抜いて斬りあいかというとこへ、花道から留女の猿之助さん・留男の中車さんがやってくる。留女は床几の毛氈を折りたたんで、留男は床几に立てかけていた伴左衛門の笠を使って、伴左衛門と山三の争いを止める。留女と留男では止め方が変わるのか。
中車さんは、スキャンダル以降では初めてとなるそこそこ出番のあるお役だが、相変わらずの濃い演技だった。
コメント