歌舞伎オンデマンド 助六由縁江戸桜

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歌舞伎オンデマンドで「助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」を観た。歌舞伎美人での上演時間は 5:46-7:50 2時間4分で、配信も同じだった。

花川戸助六に海老蔵改め市川團十郎白猿さん、三浦屋揚巻に尾上菊之助さん、髭の意休に尾上松緑さん、三浦屋白玉に坂東玉三郎さん、朝顔仙平に中村又五郎さん、福山かつぎに市川新之助さん、男伊達山谷弥吉に坂東彦三郎さん、男伊達田甫富松に坂東亀蔵さん、男伊達竹門虎蔵に中村萬太郎さん、男伊達石砂場石造に大谷廣太郎さん、男伊達石浜浪七に市川青虎さん、傾城八重衣に中村児太郎さん、傾城浮橋に大谷廣松さん、傾城胡蝶に中村莟玉さん、傾城愛染に市川團子さん、傾城誰ヶ袖に市川笑三郎さん、茶屋回りに市川男寅さん、茶屋回りに中村玉太郎さん、奴奈良平に市川九團次さん、国侍利金太に市川男女蔵さん、遣手お辰に市川齊入さん、通人里暁に中村鴈治郎さん、三浦屋女房に中村東蔵さん、曽我満江に中村魁春さん、白酒売新兵衛に中村梅玉さん、くわんぺら門兵衛に片岡仁左衛門さん、口上に松本幸四郎さん、後見に市川右團次さんの配役。市川團十郎白猿さん襲名披露狂言ということで、人間国宝の仁左衛門さん、玉三郎さん、東蔵さん、梅玉さんを含む、非常に豪華な配役での上演となった。

先に12月の「助六」を観たので、感想が前後してしまう。

襲名幕は白地に柿色の三升。

幕が開くと、口上の幸四郎さんが下手から登場して口上を述べ、河東節ご連中の皆さまによる演奏が始まった。

まずは、茶屋回りの男寅さんと玉太郎さん。もう一組は、歌舞伎データベースによると、市川福太郎さんと中村福之助さんだった。

続いて、児太郎さん、廣松さん、莟玉さん、團子さん、笑三郎さんによる、並び傾城たち。児太郎さん、廣松さん、そして、笑三郎さんは11月、12月連続での並び傾城。團子さんが並び傾城の一人になっていたことに驚いたが、細身の美人さんで、他のお姉さん方に引けをとらなかった。

今回は揚巻が菊之助さん、意休が松緑さんで、平成の時代の「三之助」が主役(團十郎白猿、かつての新之助)、ヒロイン(菊之助)、敵役(松緑、かつての辰之助)として舞台に立った。團十郎白猿さんの助六は、本当にはまり役。菊之助さんの揚巻は、12月の七之助さんとはまた違った美しさ。松緑さんの意休は、「紀尾井町家話」での愚痴が思い出されてお芝居への評価ができない。今回は玉三郎さんが白玉。普段は登場するだけで圧倒的な存在感をみせる玉様だけど、しっかり控え目な白玉になっているところが芸の凄さか。

助六の意休に対する客受け狙いの台詞は「紀尾井町(2代目松緑の自宅住所からきている)によく似た蛇」。そして、仁左衛門さんのくわんぺら門兵衛が登場。何とも贅沢な配役だ。仁左衛門さんの道化役って、もう観ることはないだろう。門兵衛にぶつかる福山かつぎは、初舞台の新之助さん。台詞が少々早口に感じたけれど、それは一生懸命さの表れと考えることにしよう。

梅玉さんの白酒売新兵衛は、柔らかい物腰が助六と対照的。ただ、助六との見た目の年齢差が少々残念だった。

今回の通人は鴈治郎さん。鴈治郎さんは陽気な三枚目の役もはまっている。例のごとく、一面に三升(成田屋の紋)、もう一面に祇園守(高砂屋の紋)が染められた袱紗を頭に股くぐり。客に代って花道で「成田屋」の大向こうを連呼して去っていった。

今回の満江は魁春さん。貫禄ある母だった。

最後は、平成の「三之助」で舞台を締める。平成初期から歌舞伎を観ているファンにとっては、感慨深いものがあったことだろう。

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