「歌舞伎特選DVDコレクション」51号は「新版歌祭文(しんぱんうたざいもん) 野崎村」で、平成26年(2014年)10月に歌舞伎座で行われた公演が収録されている。本編78分。音声ガイドは収録されていない。
お光に中村七之助さん、久松に中村扇雀さん、お染に中村児太郎さん、久作妻おさよに中村歌女之丞さん、久作に坂東彌十郎さん、後家お常に片岡秀太郎さんの配役。
「野崎村」はよく上演される演目だが、久作妻おさよが出るのは珍しい。
「新版歌祭文」は安永9年(1780年)に人形浄瑠璃として初演、その5年後の天明5年(1785年)に歌舞伎で初演された。江戸時代の義太夫狂言だけど、お染と久松の身分違いの恋、お光の悲恋を描いていることもあり、マガジンを読んであらすじを押さえておけば、音声ガイドがなくても十分楽しめる。生まれ育った環境や性格が対照的な、お光とお染の恋のバトルは現代と変わらない。
お芝居の最後にお常が登場するけれど、秀太郎さんの演技を実際の舞台で観ることが出来ないのかと、今さらながら悲しくなった。
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