歌舞伎オンデマンド 天一坊大岡政談

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歌舞伎オンデマンドで「天一坊大岡政談」を観た。歌舞伎美人での上演時間は11:00-11:32、11:42-12:02、12:32-1:35 合計1時間55分で、配信の方は1時間50分だった。

配役は、大岡越前守に尾上松緑さん、山内伊賀亮に片岡愛之助さん、池田大助に坂東亀蔵さん、平石治右衛門に中村歌昇さん、下男久助に坂東巳之助さん、下女お霜に坂東新悟さん、近習金吾に市川男寅さん、近習新蔵に中村鷹之資さん、嫡子忠右衛門に尾上左近さん、藤井左京に市川青虎さん、名主甚右衛門に市川寿猿さん、お三に市川笑三郎さん、伊賀亮女房おさみに市川笑也さん、赤川大膳に市川猿弥さん、僧天忠に市川男女蔵さん、吉田三五郎に中村松江さん、大岡妻小沢に市川門之助さん、天一坊に市川猿之助さん。

大岡政談についてよく知らないので、イヤホンガイド Web 講座で予習してから鑑賞。話が飛躍しているなと思う場面があったものの、スピーディーな展開で楽しめた。

猿之助さん演じる法澤は、笑三郎さん演じるお三から、お三の娘が将軍吉宗から頂いた墨付と志津三郎兼氏の短刀を見せられ、生年月日が同じ夭逝した孫になりすますことを思いつく。お三を絞殺し、師匠を毒殺し、男女蔵さん演じる天忠や、愛之助さん演じる山内伊賀亮を仲間にして、名前を天一坊と変え、ご落胤として江戸に向かう。社会の底辺から悪事を尽くしてのし上がっていく姿は、昨年春秋座で観た「藪原検校」の主人公・藪原検校と重なった。猿之助さんは腹黒い坊主もはまり役だ。

後半から、松緑さん演じる大岡越前守が登場する。越前守と伊賀亮との丁々発止の台詞の応酬は、聴きごたえがあった。また、今回の一つの見せ場は、松緑さんと息子の左近さんによる切腹の場面かもしれない。実の親子が親子の役で演じる機会は、そうそうあるものではない。

随所にみられる、河竹黙阿弥らしい台詞まわしが耳に心地よい。また、笑也さん演じる伊賀亮女房おさみが持ってくる鯉の仕掛けが楽しい。先日の紀尾井町夜話を視聴していたので、松江さん演じる吉田三五郎が持ってくる薬湯に注目してしまった。

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