歌舞伎オンデマンドで「八陣守護城 湖水御座船(はちじんしゅごのほんじょう こすいござぶね)」を観た。歌舞伎美人での上演時間は6:20-6:43 23分で、配信は24分だった。
配役は、佐藤正清に中村歌六さん、轟軍次に中村種之助さん、鞠川玄番に中村吉之丞さん、雛衣に中村雀右衛門さん。演目発表時は佐藤正清を中村吉右衛門さんが勤める予定だったが、吉右衛門さんが病気療養専念のため休演となり、中村歌六さんが勤めることになった。
幕が開くと、琵琶湖の風景を描いた幕の前に、4人の漁師が佐藤正清の噂話をしている。浅葱幕の落としはよく見るけれど、風景を描いた幕の落としはそうそうあるものではない。
幕が落ちると、舞台には大きな御座船。御座船の御簾が上がると、毒酒を飲んだ(が、そのような素振りを見せない)正清と、息子の嫁の雛衣が登場する。上手二階の竹本は竹本葵太夫さん。正清に所望され、雛衣が箏を弾き歌を歌う。女方さんは、楽器もこなさないといけないから大変だ。玄蕃が持ってきた鎧櫃に潜んでいた忍びの者を正清は切り捨て、雛衣が着ている着物の袖で正清の刀を拭う。正清が御座船のへさきに歩を進めるのと同時に、回り舞台が回って、御座船のへさきが舞台正面にくる。体に毒が回った正清は、ついに血を吐いて幕となった。
この演目は、物語を楽しむより、大掛かりな御座船や、役者さんの演技を楽しむものだった。
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