歌舞伎オンデマンド 菅原伝授手習鑑 車引・寺子屋

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歌舞伎オンデマンドで「菅原伝授手習鑑 車引・寺子屋」を観た。歌舞伎美人での上演時間は「車引」が 11:44-12:18 34分、「寺子屋」が 12:53-2:24 1時間31分、合計2時間5分で、配信の方は2時間6分、レンタル料金は3850円だった。

「車引」の配役は、梅王丸に尾上菊之助さん、松王丸に中村鷹之資さん、桜丸に上村吉太朗さん、杉王丸に中村種太郎さん、藤原時平に中村又五郎さ

TIFFANY が贈った菊をデザインした襲名祝幕が開くと、舞台は吉田神社の社頭。花道から梅王丸の菊之助さんが、舞台上手の揚幕から桜丸の吉太朗さんが登場する。声変わり途中なのか菊之助さんの声がかすれ気味なのが可愛そうだったけれど、荒事の演技を教わった通りきっちりとしっかりと勤めていた。一旦花道を引っ込み、3本の太刀を腰にさして梅王丸が再び登場する。衣装はサイズ調整可能だけど、太刀のサイズは変えられない。大きな太刀を操るのは大変だったことだろう。桜丸の吉太朗さんは、上方代表といったところか。杉王丸の種太郎さんは2016年2月26日生まれのまだ9歳。菊之助さんに負けず劣らずのしっかりした演技だった。松王丸の鷹之介さんはパワフル。両足の親指がピンと上を向いていて、力強さをしっかり表現していた。鷹之資さんも吉太朗さんも小柄だから、菊之助さんと並んでも身長差を感じさせなかった。この点も、三つ子設定に合った配役だと思った。時平の又五郎さんはさすがの貫禄だった。

「寺子屋」の配役は、松王丸に八代目尾上菊五郎(8菊五郎)さん、武部源蔵に片岡愛之助さん、千代に中村時蔵さん、春藤玄蕃に中村萬太郎さん、涎くり与太郎に澤村精四郎さん、百姓吾作に片岡亀蔵さん、戸浪に中村雀右衛門さん、園生の前に中村魁春さん。又五郎さん以外は若手の配役だった「車引」とは対照的に、中堅からベテランが顔を揃えた。

今回は寺入りからの上演なので、話が分かりやすい。千代の時蔵さんはこの座組の中では若手だけど、雀右衛門さんの戸浪に負けない演技だった。愛之助さんの源蔵は、菅秀才を守るために苦悩する姿がよく出ていた。松王丸の8菊五郎さんは、前半は音羽屋の銀鼠の衣装、後半は黒の着物・羽織と袴から白装束に麻裃。前半の首実検、そして、後半の源蔵に経緯を話す間、小太郎への思いがよく出ていたように感じた。ただ、前半では人物の大きさはそれなりにあるのだけど、豪快さにまでは至っていないような気がした。

なお、「寺子屋」のオアシス、精四郎さんの涎くりと亀蔵さんの吾作のやり取りは、(吾作)お芝居連れて行ってあげる、(涎)ここから抱かれたい、(吾作)おぶっていってやる、涎くりが吾作を飛び越え、涎くりが吾作を背負って花道を引っ込むいつものパターンだった。

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