歌舞伎オンデマンド 八月納涼歌舞伎<第一部>セット

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単品レンタル(「ゆうれい貸屋」3300円+「鵜の殿様」2750円)よりもかなり安くなるので、歌舞伎オンデマンドで八月納涼歌舞伎<第一部>セット(「ゆうれい貸屋」と「鵜の殿様」)をレンタルした。(レンタル料金4950円)

まず、「ゆうれい貸屋」。歌舞伎美人での上演時間は 11:00-12:20 1時間20分で、配信は1時16分だった。

配役は、桶職弥六に坂東巳之助さん、芸者の幽霊染次に中村児太郎さん、弥六女房お兼に坂東新悟さん、魚屋鉄造に中村福之助さん、娘の幽霊お千代に中村鶴松さん、鉄造女房お勘に市川青虎さん、爺の幽霊友八に市川寿猿さん、屑屋の幽霊又蔵に中村勘九郎さん、家主平作に坂東彌十郎さん。

落語みたいな喜劇だが、原作は山本周五郎さんの小説。(「ゆうれい貸屋」は人情裏長屋に収録)。歌舞伎公演データベースを調べてみると、あまり上演されておらず、今回が5回目。幸い私は2012年5月松竹座にて坂東三津五郎さんの弥六、中村時蔵(現・萬壽)さんの染次で観ている。めちゃくちゃ面白かったのを今でも思い出す。

今回は弥六に巳之助さん、染次に児太郎さん。弥六に三津五郎さん、染次に中村福助さんという、2007年8月歌舞伎座での配役から代替わりでの上演だった。面白かったけれど、恰幅の良い児太郎さんの染次が存在感ありすぎて、幽霊という感じに乏しかったのが少々残念だった。

なお、芝居の冒頭で彌十郎さんにより伊勢屋の番頭久三役の坂東彌三郎さんの名題昇進披露も行われた。

次に「鵜の殿様」。歌舞伎美人での上演時間は 12:55-1:26 31分で、配信は30分だった。

配役は、太郎冠者に松本幸四郎さん、大名に市川染五郎さん、腰元撫子に市川笑也さん、腰元浮草に澤村宗之助さん、腰元菖蒲に市川高麗蔵さん。

「鵜の殿様」は元 NHK アナウンサーの山川静夫さん原案、西川右近さん作・振付の新作舞踊。調べてみると、初演は1984年の名古屋をどり、そして、歌舞伎では2024年2月博多座にて初演され、今回歌舞伎座での再演となった。

鵜飼を狂言仕立てにした楽しい舞踊で、8月の暑い時期にぴったり。幸四郎さんと染五郎さんの息の合ったドタバタぶりが笑いを誘う。腰元の名前と衣装の柄の色が合っていて、帯の柄が松竹梅になっていた。終盤には手縄を使っての縄跳びで、腰元たちが飛ぶ面白い趣向もみられた。初演が名古屋の西川流ということで、長良川の鵜飼が題材になっているのに納得した。

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