歌舞伎オンデマンド 六月大歌舞伎<夜の部>セット

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歌舞伎オンデマンドの今月のセット商品は、各部のイヤホンガイド web 講座(夜の部33分)に加え、昼夜ともに萬屋の「襲名 初舞台記念インタビュー」(39分、単品880円)が入るので、解説も聞きたい夜の部(「南総里見八犬伝」単品2750円+「山姥」単品2750円+「魚屋宗五郎」単品3300円+インタビュー単品880円)はセットでのレンタルにした。(レンタル料金9300円。単品レンタルより380円安い)。

まず、「南総里見八犬伝 円塚山(まるづかやま)の場」。歌舞伎美人での上演時間は 4:30-5:00 30分で、配信は配信は33分だった。

原作の「南総里見八犬伝」は非常に長い小説だけど、今回は「円塚山の場」のみの上演。数十年前に NHK で放送されていた人形劇の「新八犬伝」はよく見ていたけれど、歌舞伎の舞台での「南総里見八犬伝」とは縁がなく、国立劇場で上演されたもののテレビ放送を見たくらいだった。なので、イヤホンガイド web 講座は参考になった。

配役は、犬山道節に中村歌昇さん、犬村角太郎に中村種之助さん、犬坂毛野に中村児太郎さん、犬川荘助に市川染五郎さん、犬江親兵衛に尾上左近さん、犬田小文吾に中村橋之助さん、娘浜路/犬塚信乃に中村米吉さん、網干左母次郎/犬飼現八に坂東巳之助さん。

30代以下の若手花形役者さんたちによるもので、犬士の個性に近い配役がなされているように思った。いつか通し狂言も観てみたい。

次に「山姥」。歌舞伎美人での上演時間は 5:20-6:11 51分で、配信は52分だった。

配役は、山姥に中村萬壽さん、山樵峯蔵実は三田の仕に中村芝翫さん、怪童丸後に坂田金時に中村梅枝さん、源頼光に中村獅童さん、白菊に中村時蔵さん、猪熊入道に中村萬太郎さん、渡辺綱に中村陽喜さん、卜部季武に中村夏幹さん、源賢阿闍梨に中村錦之助さん、平井保昌に中村又五郎さん、多田満仲に中村歌六さん、藤原兼冬に尾上菊五郎さん。襲名・初舞台に相応しい豪華配役、そして、芝翫さんと菊五郎さん以外は小川家一族という特別な配役。

初代中村萬壽襲名披露狂言、5代目中村梅枝初舞台ということで、千住博氏美術の襲名祝幕が使われている。「紅白滝図」という作品名とのこと。紅白の滝が描かれ、下手側に金色かなローマ字筆記体で Manju、Tokizo、Baishi と名前が記されている、スタイリッシュなデザインの祝幕だった。

7月に松竹座で「嫗山姥」を観ているので、今回の「山姥」の世界にも入りやすかった。劇中、菊五郎さんの仕切りで萬壽さんの披露があり、続いて、萬壽さんにより時蔵さんと梅枝さんの披露。萬壽さんが陽喜さんと夏幹さんを披露して、獅童さん、陽喜さん、夏幹さんがあいさつした。そして、初舞台の3人による見得があり、幕切れは梅枝さんが花道を一人で引っ込んだ。山姥の萬壽さんが主役だけど、結局は梅枝さん、陽喜さん、夏幹さんたちが全部持って行った舞台だった。

最後に「魚屋宗五郎」。歌舞伎美人での上演時間は 6:46-8:06 1時間20分で、配信は1時間21分だった。

配役は、魚屋宗五郎に中村獅童さん、女房おはまに中村七之助さん、丁稚与吉に中村陽喜さん、丁稚長吉に中村夏幹さん、召使おなぎに片岡孝太郎さん、鳶吉五郎に尾上松緑さん、小奴三吉に中村萬太郎さん、磯部主計之助に中村隼人さん、菊茶屋娘おしげに市川男寅さん、浦戸十左衛門に坂東亀蔵さん、父太兵衛に河原崎権十郎さん、菊茶屋女房おみつに中村魁春さん。

初代中村陽喜・初代中村夏幹初舞台ということで、ビートたけし氏原画・提供の風神雷神を描いた襲名祝幕が使われている。ちょっとコミカルな風神と雷神がダイナミックに描かれている。

獅童さんは宗五郎初役とのことだが、ちょっとやりすぎに見えるところもあったけれど、体を張った熱演だった。幕開き早々、吉五郎の松緑さんと獅童さんが舞台上で絡むとは珍しい。「紀尾井町夜話」の影響?おはまの七之助さんと獅童さんは良いコンビネーションだった。

通常は1人の酒屋の丁稚だけど、今回は陽喜さんと夏幹さんの2人で酒樽を届ける。台詞を間違えずに大きな声ではきはきと言っていた。舞台度胸満点、将来が楽しみだ。

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