歌舞伎オンデマンド 團菊祭五月大歌舞伎<昼の部>セット

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夜の部セットと異なり、単品レンタルに web 講座もセットになって100円安くなるので、團菊祭五月大歌舞伎<昼の部>セット(「鴛鴦襖恋睦」単品2750円+「毛抜」単品3300円+「極付幡随長兵衛」単品3300円+イヤホンガイド web 講座 26分)をレンタルした。(レンタル料金9250円)

まず、「鴛鴦襖恋睦(おしのふすまこいのむつごと)」。歌舞伎美人での上演時間は 11:00-11:51 51分で、配信は配信も同じだった。

配役は、河津三郎/雄鴛鴦の精に尾上松也さん、遊女喜瀬川/雌鴛鴦の精に尾上右近さん、股野五郎に中村萬太郎さん。

「鴛鴦襖恋睦」通称「おしどり」は初めて見る演目。歌舞伎データベースで公演記録を調べてみると、2000年以降では2000年11月、2002年4月、2009年5月、2014年1月と歌舞伎座で上演されいた。こういった知らない演目、特に舞踊は事前に予習するに限る。Web 講座によると、1777年に初演された「水滸伝曽我風流(すいこでんそがのふうりゅう)」という芝居の一部で、しばらくの間上演が途絶えていたが、1954年(昭和29年)に六世中村歌右衛門らにより舞踊部分が復活上演されたとのこと。二部構成で、上の巻が長唄の「相撲」、下の巻が常磐津で「鴛鴦」。もとが江戸時代に作られていることもあり、話の筋が分かりにくいけれど、好きな役者さんを愛でればよいとのことで、ゆったりと鑑賞する。

「相撲」は松也さんの河津三郎と種之助さんの股野五郎の化粧や動きの対比が面白い。右近さんの喜瀬川が艶やか。「鴛鴦」は番の雄鴛鴦を殺された雌鴛鴦の精を演じる右近さんの踊りが中心。終盤には松也さん演じる雄鴛鴦の精も登場し、衣装が引き抜きで変わって本性を現わして幕となった。

次に「毛抜」。歌舞伎美人での上演時間は 12:26-1:25 59分で、配信は1時間1分だった。

配役は、粂寺弾正に市川男女蔵さん、腰元巻絹に中村時蔵さん、小野春風に中村鴈治郎さん、小原万兵衛に尾上松緑さん、八剣数馬に尾上松也さん、秦秀太郎に中村梅枝さん、錦の前に市川男寅さん、乳母若菜に市村萬次郎さん、秦民部に河原崎権十郎さん、八剣玄蕃に中村又五郎さん、小野春道に尾上菊五郎さん、後見に市川團十郎さん。2023年4月に亡くなった四世市川左團次さんの一年祭追善狂言ということで、主役の粂寺弾正を息子の男女蔵さん、錦の前を孫の男寅さんが勤め、春道の菊五郎さんに加え、團十郎さんが後見で出演するという、豪華な配役となった。

2018年11月に南座が新開場となったときの顔見世で、昼の部最初の演目が左團次さん主役の「毛抜」だったことを思い出しながら観ていた。

花道に登場した粂寺弾正の男女蔵さん、第一声が左團次さんそっくりだった。さすが、親子、声だけでなく愛嬌のあるところも似ている。これからも、左團次型の「毛抜」では大いに活躍してほしい。錦の前の男寅さんはこれまで何度も勤めているだけあって安定したもの。将来は粂寺弾正…どうするのかな?

最後に、「極付幡随長兵衛」。歌舞伎美人での上演時間は 1:50-3:17 1時間27分で、配信は1時間28分だった。

配役は、幡随院長兵衛に市川團十郎さん、水野十郎左衛門に尾上菊之助さん、女房お時に中村児太郎さん、極楽十三に中村歌昇さん、雷重五郎に尾上右近さん、神田弥吉に大谷廣松さん、小仏小平に市川男寅さん、閻魔大助に中村鷹之資さん、笠森団六に中村莟玉さん、加茂次郎義綱に中村玉太郎さん、下女およしに中村梅花さん、御台柏の前に中村歌女之丞さん、坂田金左衛門に市川九團次さん、伊予守頼義に上村吉弥さん、坂田公平に片岡市蔵さん、渡辺綱九郎に市村家橘さん、出尻清兵衛に市川男女蔵さん、唐犬権兵衛に市川右團次さん、近藤登之助に中村錦之助さん。團十郎さんの番隨長兵衛に菊之助さんの水野十郎左衛門という、團菊祭らしい豪華な配役。

「極付幡随長兵衛」は関西では殆ど上演されることがない。歌舞伎データベースを調べてみると、2000年以降では、歌舞伎座建て替えに伴い2011年5月に松竹座にて行われた團菊祭以降、上演されていない。

この演目は長兵衛役の團十郎さんの漢(おとこ)ぶりを楽しむ演目で、今回は若手花形たちが子分で総出演しているのもみどころ。児太郎さんのお時は4月の舞妓よりよほど似合っている。男女蔵さんが「毛抜」の粂寺弾正の後に道化役の出尻清兵衛を勤めているけれど、男女蔵さんはこちらの方が合っているのか。

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