演目・上演時間
一、御挨拶
配役 市川猿之助
上演時間 11:00-11:15 / 3:00-3:15 15分
二、春秋三番叟
配役 三番叟:市川弘太郎 三番叟:市川猿四郎 三番叟:市川笑野 三番叟:市川猿紫 三番叟:市川喜猿
上演時間 11:15-11:30 / 3:15-3:30 15分
三、連獅子
配役 狂言師右近後に親獅子の精:市川猿之助 狂言師左近後に仔獅子の精:中村鷹之資
上演時間 11:50-12:30 / 3:50-4:30 40分
観劇記録
春秋座での公演なのに、珍しく歌舞伎美人に上演時間が掲載されていた。事前に上演時間が分かるのは、ありがたい。(松竹が関与する歌舞伎や舞踊公演では、今後も掲載してほしい)。
大学開学30周記念、劇場開場20周年記念ということで、まずは猿之助さんのご挨拶から。思い出話もあったけれど、コロナ禍で舞台芸術を取り巻く環境が非常に悪いこともあり、猿之助さんは「劇場に足を運んでほしい」「関西で歌舞伎が上演されなくなってしまう」と訴えていた。(坂田藤十郎さん、片岡秀太郎さんが亡くなり、上方歌舞伎が非常に厳しい状況にあるのは事実)。
一旦緞帳が降り、休憩なしで「春秋三番叟」へ。20年前、春秋座のこけら落としのために作られ、当時亀治郎だった当代猿之助さんが踊ったもの。今回は、猿翁さんのお弟子さんたち5人が素踊りで勤める。猿翁さんの部屋子の弘太郎さんが花道から、他の4人が舞台袖から登場。そして、弘太郎さんが中心になって踊りが繰り広げられる。(部屋子は扱いが違うのね)。鈴の段では、1人、3人、5人と踊り手が増えていくに従い鈴の音も大きくなり、一層力強さを感じられた。
休憩をはさんで、「連獅子」。前髪ぱっつんの狂言師左近の鷹之資さんがかわいらしく、また、元気一杯に踊っていて良かった。鷹之資さんは猿之助さんより少し身長が低いため、並ぶと親子らしく見えたこともあってか、前半は獅子の親子の情愛が踊りからよく伝わってきた。
今回は宗論の間狂言はなく、二畳台の設置と大薩摩で衣装替えの時間を作っていた。
後半、獅子の精となって、花道から登場。ダイナミックな毛振りは非常に見応えがあった。
上演時間は短かったものの、満足度の高い公演だった。
「春秋三番叟」、「連獅子」ともに、長唄にマイクが設置され、三味線にもマイクが装着されていた。また、簾内の鳴り物もスピーカーを通した音だった。演奏者さんたちは紺色覆面を着用していたけれど、マイク使用は感染対策のためなのだろうか。
コメント